はじめに
新学習指導要領が文科省から発表されて月日が立ちました。
なんで新らしい学習指導要領が必要になるのか、という点については以下の記事をご参照ください。
今回は新学習指導要領はいつから実施され、どういった内容なのかということについて、説明していきます!
そもそも学習指導要領とは?
小学校・中学校・高校で生徒が学ぶ量・内容・手法について定められたものです。
量については、年間の授業時間が定められています。
また、内容については、小学5年生の社会を例にすると、
我が国の国土を構成する北海道、本州、四国、九州、沖縄島、北方領土などの主な島の名称と位置、我が国の領土の北端、南端、東端、西端、日本列島の周りの海を取り上げ、地図帳や地球儀などで具体的に調べ、白地図などに書き表すことにより、我が国の位置と領土を具体的にとらえる・・・領土については、北方領土の問題についても取り上げ、我が国固有の領土である、歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島が現在ロシア連邦によって不法に占拠されていることや、我が国はその返還を求めていることなどについて触れるようにする。
手法については、対話的な学びを重視する等があります。
言ってしまえば、先生が学校の授業を組み立てる上でのルールのようなものです。
授業カリキュラムを作るためのカリキュラムです。
それが大きく変わることになっています。
いままでも約10年に一度の頻度で変わって来ました。
しかし、今回の改定は学習する教科が増えるなど、とても大きな変化が起こります!
それに伴い、高校・大学受験も大きく変わります!
いつから新学習指導要領?
小学生は2020年度から
中学生は2021年度から
高校生は2022年度から
新学習指導要領が導入されます。
(ちなみに幼稚園は2018年度から新しいものが施行されています。)
いつから受験に影響?
なので、大学受験が大きく変わるのは、2022年に高校一年生となった人が大学受験をする2024年度(2025年1月)からです。
つまり、2019年現在で中学二年生からです!
授業はどう変わる?
「生きる力」を育む
昨今IT技術の進歩、特にAIの分野の発展が目覚ましいです。
また、グローバル化も進行しています。
途上国の発展もしています。
この3つが組み合わさることで起こることは、現在国内にある仕事の大半はなくなるということです。
単純作業はAIおよび、海外の安い労働力に奪われるためです。
現在の47%もの仕事がなくなるという考えすらあります。
そんな激動といえる時代において、子どもたちが幸せに生きていくために必要な力を定義して、それが育まれるような教育にしよう、「生きる力」を育もうというのが今回の改定の趣旨です。
英語教育の強化とプログラミング教育の導入
小中高すべてに共通する教育内容の変化として、
- 英語教育の強化
- プログラミング教育の導入
が、あります。
この2つについてはここでは書ききれないので、別途記事にまとめます。
社会に開かれた教育過程
新学習指導要領が「社会に開かれた教育過程」です。
どういうこと???
教育というのは、結局のところより良い社会を作ることができる人間の育成が目的です。
そういう意味では、社会と密接に関わっている必要があります。
このことから、教育過程の中で社会と関わっていこうという動きがあってしかるべきなのです。
地域の人的・物的資源を活用したり、放課後や土曜日等を活用した社会教育との連携を図ったりし、学校教育を学校内に閉じずに、その目指すところを社会と共有・連携しながら実現させること。
「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の 学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)補足資料」より
具体的には、企業や大学との共同授業、地域の問題解決挑む等の授業が想定されます。
評価基準
また、評価基準が変わります。
現在は以下の4つの観点から評価がされています。
- 関心・意欲・態度
- 思考・判断・表現
- 技能
- 知識・理解
それが今後このように変わります。「生きる力」を身につけるために必要な三要素です。
- 知識および技能
- 思考力・判断力・表現力等
- 主体的に学習に取り組む態度
より具体的に小学校・中学校・高校ごとに変わる点を別の記事でまとめていこうと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事で概況を掴んでいただけたらと思い、執筆しました!
次回以降より具体的に詳しくまとめていこうと思います!